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いろいろな「はてな」に触れるブログ

基本的には自分用メモの公開版です。オピニオンも書いていくかも。

頂上決戦!らびたん vs ビックロ大魔王!

経済 日記 生活 社会 マーケティング

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9月27日のオープン当時は話題になった「ビックロ」の「」は、一体どうなっているのだろうか?

 

コラボ企画は話題性による集客を狙う目的で実行していくものだが、ニッセンの家具を藤田観光のホテルに設置したり、戦国IXAとモンドラのプレイヤーを相互に誘導するような効率と効果を向上させる企画が一般的であるため、ビックロのように大きな予算をかけてビルを1棟まるまる改装し恒常的にコラボ店として継続していくのは珍しい形態である。ルミネと伊勢丹が試みた「ルミタン」は単に企画としての小規模な改装だし、「モスド」はモスとミスドで共同店舗を展開しているとはいえ規模がぜんぜん違う。

 

私としては新宿三越アルコットにあったお店で恋人や部下へのプレゼントをよく買っていたし、一番好きだった書店はジュンク堂新宿店だった。それらを追い出してまで始めるからには相当なことをしてほしいという、負の感情から湧き上がる期待感がビックロにはあった。(そういえば三越って家電屋専門の不動産屋か何かになったのか?w)

 

が、始まってみると入り口のサイネージ広告(カメラとキネクトがあり映ると広告の中に自分も映し出される)にインパクトがあったくらいで、店内は1階や店舗内の一部でビックとユニクロの商品が同じ場所に陳列されているだけで、他は普通のデパートと同じでただ単に同じビルにあるというだけの印象だった。

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 オープン後は「がっかり感」が漂うビックロだったが、今日足を運んでみると(というか近所なのでごはん食べにいくついでに寄れる)けっこう「ガヤガヤ感」は感じられた。

 

1階の入口付近で最新版Wiiの先行体験プレイができるコーナーがあったり、服の横にゲームソフトのケースで装飾が施されていたりして、小学生の子を連れた家族や若年層カップルをターゲットとしていると思われる店舗づくりになっていて、「ガヤガヤ感」と「ごちゃごちゃ感」はかなりあった

 

だけど、やっぱりコラボの意味があるのは1階だけという感じが否めない。 

 

パッと見は新しいビルだが、建物自体はかなり古い。昭和4年に開業したビルである。エレベータの速度も遅いので、地下鉄へつながる地下階はまだしも、上の階への移動がストレスになるジュンク堂だった頃はそのストレスはまったく無かったが、家電や衣料品を見て買い物を楽しむには店内をサクサク移動できる方が良いため、ハコとして実は向いていなかったりもする

 

活況でいえば、同じ新宿東口にあるヤマダ電機(LABI)の方が活気も勢いもあった。差がどこにあるかといえば、店員の積極性の差である。ビックロの方はSuicaを使った「無人決済」ができたり、店員があまり寄ってこないし、おそらくそういうコンセプトなのだろう。店員と目が合えば明るく挨拶してくれる程度で、長い間商品の前にいると声をかけてくれる程度だ。

 

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一方のヤマダの方は、入口付近に設置された「らびたんクエスト」の端末を横目に入店から2、3秒後歩くといきなりピンポン玉が入った抽選くじ箱を持った店員が寄ってきてくじを引かされ、景品を受け取る際に約2分間ネット回線の営業をかけられた。店の裏口から入ったのに、である。

 

かつて池袋のヤマダ電気がオープンした際は、フロアの広さの割に商品が少なく通路がやたら広い印象で、店員も少なく寂しい雰囲気が漂っていた。だが、今日行った新宿店ではエスカレーターを上がった瞬間声がかかってくるし、商品に近寄ろうものならすぐさま店員が隣にピタリと付いて買い物の“手伝い”をしてきて、冷やかし客でも何かしら買って帰るのではないかというレベルの接客が徹底されていた。

 

それが良いか悪いかは各人の性格が判断するのだろうが、ヤマダが家電量販業界のトップに君臨し続けている理由がわかった気がした。

 

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ビックロは、今後も客を飽きさせないように新しい企画を続けていかなければ廃れるだろう。話題が尽きれば終幕を迎えることになる。廃れてくれば「ビックロ」の「ロ」を外せばビックカメラとして存続できるし、「ビッ」を「ユニ」に貼り替えればユニクロとして存続していける。実際ビックロになる前のビックが単独で運営していた間は「ビック」だけであり、「ロ」はビックロオープンに合わせて後付けされたものだった。貼り替えやすいパネルで装飾された外観が“変身”の企画を想定しているのか、コラボが短命に終わる可能性を想定しているのか・・・。

 

売上自体は個別でも上がっているだろうが、「がっかり感」や「失望感」による損失を考えると、今後も運営を続けていく限り企画にどんどん予算を回さないといけないだろうし、そのコストが宣伝効果として割に合うかどうかがポイントだ。合わなければ負の遺産を残さないようどちらかが立ち去らざるをえないだろう。

 

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写真左手前が旧ビックカメラ新宿東口店だった。新しくできたビックロの白と赤のみのビルは明らかに浮いている。以前の景観の方がはるかに良かった。

 

個人的にはアルコットビル1階にあったルイ・ヴィトン等を中心としたVMDの方が、周辺の伊勢丹やら何やらのシックな雰囲気にはマッチしていたと思っている。景観をぶち壊したという意味でも、支持の多かったジュンク堂が無くなってしまった意味でも、ビックロにはそのマイナスをプラスに変えるだけのどでかいことを成し遂げてほしいものだ。

 

 【関連本】

   

 倒産さえしなければ実態は「一勝九敗」で良いというのはごもっとも。

ビックロは一勝になれるのか、九敗の中に入ってしまうのか?