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野球で言えば「長嶋茂雄監督」、という問題点

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 彼女は勉強「だけ」ができない - 24時間残念営業  

  http://lkhjkljkljdkljl.hatenablog.com/entry/2012/11/10/013625

 

おもしろいエントリがはてブにあったのだが、この中で出てくる店長候補のような人材はコンビニに限らずあらゆる職場にいる。

 

そして、この手のタイプは部下がひとり立ちできないため、能力は高いのにいつまで経ってもプレイングマネージャーの域を脱出できないというジレンマに陥ることが予測できる。

 

職場における管理職は、概ね3つのタイプに分類できる。

 

 ① 経験や感覚で何でもソツなくこなせるタイプ

 ② 仕事ができなかったが勉強や努力で能力を向上させたタイプ

 ③ 仕事ができないが年功序列で管理職に就いてるタイプ

 

この店長候補は大きく分類すると①に当てはまるだろう。だが、管理職として有能なのは、②のタイプだ。できない部下が、なぜできないのかその原因が見え、目線を同じ位置まで下げて噛み砕いた指導ができるため部下が理解して向上しやすく、またそれを部下からさらにその部下へ継承していける。さらに②タイプは方法論を把握できているため「マニュアルを作れる」のである。

 

①タイプは、同じ①タイプの部下とは阿吽の呼吸で超能率的な連携を取れ、爆発的な成果をあげられる可能性が多分にある。だが、空回りしてしまう可能性もあり波がある。

 

②タイプの上司が①タイプの部下を持った場合でも、①のタイプは仕事をしていく中で勝手に自立していくので問題ないし、もし①がつまづいてもその原因を指摘してあげられる。②-②は、①-①の連携による爆発力こそないものの、ムラなくコンスタントに成果を継続していける。①も①が管理し目が届く範囲内であれば問題ないが、組織が大きく①が管理しきれない部分に問題の原因がある場合は危険である。

 

だが、①のタイプが②の覚醒前のタイプを指導すると、この店長候補のように介入しすぎてしまうのだ。ゆえに、店長候補の後継ができにくく、いつまでたってもプレイングマネージャーでいざるをえなくなるというわけだ。これはある意味①タイプの宿命である。

 

世の中の動き回っている社長は、だいたいこのタイプだ。部下に一任できないのである。それは、能力としても、性格としても、である。今の体制のまま現店長が抜けて店長候補が店長になっても店は問題なく回るだろうし、期待通りの売上を継続していけるはずだ。

 

しかし・・・

 

 >さて、どう育てていくか。俺の腕の見せ所です。

 

育てる=店長候補“後”まで見据えた「よき指導者にするための指導」ということだろうが、けっこう難しいと思う。育てる方向でいけば確実に店長候補に無理をさせることになり、荒療治が伴う場合は最悪辞める可能性すらある。であれば、他から募って後継候補を入れるのが無難だろう。ただし、①タイプを。もしくは覚醒後の②タイプをである。

 

人の素の性格というのは、人格否定までして追い詰めドン底から這い上がらせても入れ替わることはない。組織における役割を演じることはできても、判断能力はどうしても性格が大きく関わってくる。①タイプを②タイプに変えることはできないのである。

 

ちなみに長嶋をディスってはいないのであしからず。

むしろ監督時代の長嶋は大好きだった。

見ている分には。

 

 【関連の名著】

 会社でも家族でも何かしらの集団に属している人なら最低限読んでおくべき名著。